半導体の生産は、ミクロン単位のほこりやチリの混入も許されないクリーンルーム内で行われます。
1985年に自社内にクリーンルームを建設し、天井搬送システム「スカイラブクリーン」の開発に着手しました。その後2009年にアシストテクノロジーズジャパン(株)社を吸収合併し、一旦分社独立した後、2012年より村田機械に併合されクリーンFA事業部となりました。ほこりやチリを出さず、振動を与えないという高度な要求の中で、24時間365日フル稼働してもトラブルを起こさないシステムを提供することで半導体の製造を支えています。
半導体のメガファクトリーでは、600~1000工程にも及ぶ半導体製造装置間を、最大2000台にもなる天井搬送ロボットが自動的に搬送しています。このように大規模な案件では、数か月をかけて提案を行い、成約後約1年で設計・製造・工事を経て納入となります。村田機械の中では一案件の規模は最大級であると同時に、設計着手から引き渡しまで一年以内というスピード・瞬発力も求められる、非常にダイナミックな仕事です。
技術革新が進む半導体製品の製造技術を支えるために、搬送設備も高い技術力が求められます。ほこりやチリを出さないための非接触給電やリニアモーター走行、また生産性を最大限に引き出すための渋滞制御や最適経路探索を用いた制御システムなど、常に最新の技術をキャッチアップし、提供する設備に組み込んでいます。このように最新技術を駆使し、信頼性の高いハード・ソフトを提供できる企業は世界でも数社しかなく、村田機械は常に世界のトップシェアを争っています。
半導体市場は、5G(第5世代移動通信システム)の普及、IoT(Internet of Things)・クラウド環境・AIの発展、自動車への半導体製品搭載の増加に伴い、今後も拡大が見込まれています。成長を続ける世界市場に向けて、クリーンFA事業部は、台湾、韓国、中国、シンガポール、アメリカ、アイルランド、ドイツ、フランス、イスラエルなどに拠点を設け、積極的に事業を展開しています。
シリコンウエハー
高度な搬送技術が求められる、デリケートな半導体製品のもととなるもの
天井走行式自動搬送システム
工場を支える大動脈
職種を超えた連携
お客様に喜ばれる製品を生み出すには、職種を超えた連携が欠かせない。