村田機械のルーツは、1935年に設立した「西陣ジャカード機製作所」。戦時中の混乱期を経て、1945年に「村田繊維機械株式会社」に社名を変更、1948年からは紡績機械分野へ進出しました。以来、紡績機械の発展に寄与し、世界の多様な衣料ニーズに対応する様々な繊維素材の生産システムを開発・提供することで村田機械はアパレル産業を根底から支え続けています。
「粗紡」、「精紡」という工程を経てできた短い糸を、「巻き返し」という工程でつなぎ合わせ、長い糸に仕上げる機械が「オートワインダー」。紡績の最終工程で糸の品質を決定づける機械です。1979年、村田機械は空気の力で糸をつなぐ独自技術を開発し、世界で初めて結び目のない自動糸継ぎを実現しました。今なおその高い技術は他社の追随を許さず、世界シェアNo.1を維持し続けています。
糸の品質の一つに「風合い」があります。さわり心地、着心地などを決定づける重要な要素です。「風合い」は糸の作り方によって異なります。従来は「粗紡」、「精紡」、「巻き返し」という工程を一気に行うと「風合い」の良い糸を作ることが困難でした。それを実現したのが、世界で村田機械だけが製造・販売している「VORTEX精紡機」。従来製法の20~30倍の生産性を実現すると共に、毛羽が少なく、毛玉を抑え、型崩れしにくい等、高機能糸をうみだすため、アパレルメーカーから大いに注目を浴びています。
日本国内では糸を作る工場は少なくなりましたが、人が服を着る限り糸は必要不可欠です。糸の生産が海外へシフトするにつれ、村田機械のお客様も海外へシフトしています。近年では、成長著しい中国、インド、バングラデシュ、トルコ等への輸出が顕著で、海外売上比率は95.7%(2022年3月期)にも達しています。村田機械は人手不足が深刻化する糸づくりの現場に「省エネ」「省人化」といったソリューションを提供してきました。今後も、繊維業界のリーディングカンパニーとして、世界中の「衣」を支え続けていきます。
MSS(Muratec Smart Support)
IoTを活用した次世代のお客さまサポート
VORTEX(ボルテックス)精紡機
空気の渦で糸を紡ぎ、従来の常識を覆す独自の製法を実現
Vortex糸
高機能な糸でアパレルメーカーから支持を得ている