成長著しい半導体業界がステージ!
けん引役としてプロジェクトを率いる醍醐味を実感。
孫 豊堯
profile
技術営業として仕事を始めた1年目は先輩の同行からスタート。営業からの情報収集・見積作成・受注後の仕様の確定・設計・製造・出荷・工事など、提案から検収までの一連の流れを見て学び、少しづつ業務を任せてもらいながら成長を重ねてきた。担当を持つようになったのは2年目からで、現在はPM(プロジェクトマネージャー)として数々の案件を取りまとめている。
career
中国の理工大学を卒業後、来日して自動車部品メーカーに就職しました。いずれは中国に戻るつもりでしたが、結婚を機に日本で腰を据えて働くことを決め、転職を考えるようになりました。前職で生産装置のメンテナンスや生産ラインの改善に携わっていたので、機械の原理や基本的な知識は持っていましたし、大学の自動化学科で学んだ制御系の知見もありました。これらが生かせる環境を求めて転職活動を行い、村田機械に興味を持ったのですが、最初の面接ですぐに技術営業という仕事がイメージできたわけではありません。面接の中で「前職での知識や経験も生かせますが、入社後も学び続けることが必要な仕事です。」と言われ、知的欲求を刺激されたのが入社の決め手になりました。また、母国語である中国語、得意の英語を生かして活躍できる環境があったのも入社理由のひとつです。
担当案件のハンドリングを担うPMとして、半導体工場向け搬送保管システムの提案業務全般に携わっています。自社の営業と情報共有を行い、引き合いのあったお客様に向けたレイアウト設計・仕様を決定。必要に応じて特殊仕様の検討などを行い、見積を作成します。受注後は機械・電気・ソフトウェアの設計担当や製造・出荷・据付などを行う工事まで、すべての工程を管理するのが私の役割です。担当案件をスムーズに検収まで導くことはもちろん、トラブルが発生すれば、いち早く現状を把握してフォローを行うことも重要な仕事です。技術営業は社内外の様々な人と連携する窓口として非常に多くの人と関わるので、コミュニケーションスキルが必須。細かな仕様変更などを伝え忘れないよう気を配るとともに、単なる窓口としての役割にとどまらないことも強く意識しています。自身の考えを加味した提案やアドバイスを積極的に行うことで、お客様から認められ、社内各部署からも頼りにされる、そんな存在になることを目指しています。
データセンター用、5Gスマホ用、AI用など半導体市場が右肩上がりの成長を続ける今、より速くより多くの半導体を安定的に製造するための自動化設備への注目が高まっています。多いのは生産効率アップに向けたご相談で、人の手による既存のマニュアル搬送と新設の自動化装置の融合を検討することが増えています。つい最近も、既設の軌道を生かしながら一部を自動化できないかとの依頼を受けました。なんとかお客様の意向に沿いたいと、様々なレイアウトを試行錯誤しましたが、軌道と自動化装置の干渉があってどうにもうまくいかず…。先行投資にはなりますが、「今後の半導体市場の成長性や、更なる生産量の増大を考えると自動化装置への一新を図ったほうがいいのではないか」と提案したところ、納得していただくことができました。コストを抑えて効率化を図りたいのが顧客心理ですが、私たちはFA(ファクトリーオートメーション)のプロ。進化する半導体業界の未来を見据え、より良い提案を行う責任があります。目指すゴールへの道のりは簡単ではありませんが、苦労を乗り越え、お客様から「ありがとう」と言っていただけるのがやりがいです。
私は技術営業には提案力・推進力・改善力の3つの力が必要だと考えております。お客様からの依頼をそのまま形にするのではなく、内容を精査してプラスαの提案を行うのがプロジェクトの最初のステップ。こうして仕様が決まれば、次はプロジェクトメンバーを率いてゴールを目指す推進力が問われます。また、一度決まったことでも不具合が生じれば軌道修正しなければなりません。この時に必要になるのが改善力です。上司や先輩に比べると技術営業としての私の実力はまだまだ未熟ですが、必ずこの3つの力を身につけ、担当する案件のお客様と、社内の各部門から信頼されるPMを目指したいと思っています。
以前は映画鑑賞、ドライブ、登山などが趣味でしたが、子どもが生まれてからは子育て中心に。休日は子どもとの散歩を楽しんでいます。もう少し大きくなったら一緒にバスケットボールもしたいし、中国語・英語・日本語を操るトリリンガルに育てたいです。